2013年8月 記事一覧

安倍政権において、消費税増税について最終判断のための議論が行われていると報道されているが、これは大変重要なことだと思う。これは単に本年度4-6月の経済指標等が良かったかどうかといった問題ではなく、日本の税収構造が根本的にどう変わるのか、その結果として日本の財政がどのように変わるのか、を想定しなおす問題だからだ。

 

その時に重要なのは、消費税率を引き上げた時、本当に税収が上がるのかどうか、また、その際歳出をどのように抑えて、プライマリーバランスをいつまでにどのような形で達成するのかを明らかにすることだ。

 

消費税増税分が価格に転嫁できないなら、増税分は企業が負担することになり、法人税や所得税が激減することになり税収増は見込めない。要するに価格弾力性の問題になるわけだが、年収が200万円以下の所得者が勤労者の34%にも達している現状においては最終消費者にこの転嫁を期待することは大変酷なことだろう。

 

また、これまでに繰り返し述べてきたように売上高利益率が2%を切っている企業に対しこの負担を期待しても難しい話だ。もともと約73%もの法人は法人税を負担していない欠損法人だ。どこに3-5%の増税分の最終負担を求めても明確な回答は出てこないように思われる。

 

そもそも消費税増税の前に、歳出を削減し、法人税率を引き下げ、経済成長力を高める等の対策を行うことが前提の議論がなされてきた。そうしたメニューをすべてきちんと提示し、検討した上で最終判断が行われる必要がある。

 

安倍政権が安定した長期政権となるのならば、その判断が正確な判断材料の基に的確に行われなければならないことは当然である。

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