クリミアには、ウクライナ人、タタール人ロシア人、ベラルーシ人等多数の民族がおり、紛争が繰り返されてきた歴史がある。ロシアは、国策としてロシア人(スラブ人)の移住を進め、また、第二次世界大戦中はクリミア・タタール人の中央アジアへの追放を行ってきた。結果として現在はロシア人が60%を占めるに至っている。

こうした中にあって、今回ロシアが軍事介入をもってクリミアを独立させ、住民投票を行い、ロシアへの編入を行ったとしている。住民投票は、国策としてスラブ人の移住を進め、6割を占めている状態にあっては当然の結果であり、力によってロシアへの編入を強行したことは明白である。欧米諸国は日本も含め、このような力による編入などは認められないとしているところであり、ロシアの主張を理解することができない。

 

 

仮に北方四島の領土問題も同様の問題として捉えてみれば、より身近な事として感じられる。第2次世界大戦の末期ロシアが北海道に攻め入り、北方領土を占領し、居住していた日本人を追い出し、そこにロシア人を住まわせ、そこで住民投票を行いその帰属を住民に判断させるとすれば、その結果は投票を行う前から、明白である。

 

 

民主主義に反するこのようなやり方を理解することはできず、ロシアのやり方に非難が集まるのは当然のことだ。世界一の広大な領土を有し、極めて多くの民族が存在するロシアは、様々なところに領土問題を抱え、力によって解決の道を求めざるを得ない状況にあるのかもしれない。しかし、そのようなことを繰り返していては真の国際国家になっていくことは到底できず、健全な国際社会の発展に大きな妨げとなり、大きな傷をもたらすことにもなりかねない。インターネット等を通じ飛び交う情報は遮断することはできず、昔のように見えないところで力で押さえつけるといったことはもはやできないのだ。

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