政府は2015年5月14日の閣議において、安全保障関連法案を閣議決定した。安保政策の要となる集団的自衛権の行使を可能とし、自衛隊の活動を大きく広げる歴史的な大転換となる閣議決定だ。

今後国会において様々な論戦が行われるわけだが、憲法との関係や、国民の真の理解を得て、真に正しい政策の転換なのかどうか十分に検討する必要がある。

 

集団的自衛権の行使については、

1.日本の存立を脅かす明白な危険がある(存立危機事態)

2.他に適当な手段がない。

3.必要最小限の実力行使にとどめる。

ことを明記したとされるが、「存立を脅かす明白な危険」とは何かについてはどこまでをいうのかわからない。石油が止められ、日本経済が混乱するときでも存立危機事態と言えるという説明が聞こえてくるが、もしそうであるなら、「武力行使」を「国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と定めた憲法に違反することになるだろう。

平和憲法ができてわずか70年で憲法に抵触するかどうか問題となる法律案が閣議決定されるのも大変不安である。国会で両院ともに過半数を持つ与党であればこそ、内閣法制局においても、また与党の中においても反対意見や反対グループが出て、厳しく審査が行われ激しい論戦のもとに、より望ましい方向への修正や国民の理解が大きく進んでいくことが望まれるところである。

過半数を持った与党に一人の反対も出ないといった事実上の大政翼賛会のようなものが形成されてしまうことは国民にとって決して望ましいものではない。国民が中身を十分に理解し、真に独立して判断をしていくことが必要である。

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