米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は、先週(2013年2月26日)行われた上院銀行委員会での証言で、安倍首相が掲げるリフレ政策を支持する考えを示している。
同氏は、デフレ脱却を示す安倍政権の政策に対し、円安を求める通貨戦争への突入を憂う一部の議論に、「国内目標の達成を目指す金融政策の採用を通貨戦争への突入とはみていない。」と述べ、否定的な考えをくり返し明確にしている。
また、同議長は、円相場のここ数カ月の下落に一部の国が懸念を表明していることについて、「日本の政策の主眼は、為替相場の押し下げではなく、金融緩和によるデフレ脱却にあると推定される」とし、さらに成長のための支援を必要とする主要諸国が需要を刺激する政策を取れば、「相互に有益」だと指摘している。
バーナンキ議長は「日本はデフレを追い払う努力をすべきだ。自分はデフレ一掃を目指す日本の取り組みを支持する」とも発言している。

 

このように、バーナンキ議長の考え方は明確である。根底には、自身がアメリカで行ってきた資産購入は、景気拡大を支援している一方で、インフレや資産価格バブルを引き起こすリスクはほとんどないという考えがあるからだろう。
このような議論をアメリカのFRBの議長と日本の中央銀行の間で行うことは大変に意味があることだと思う。経済学になじみのある人どうしなら、諸外国のエコノミストときちんとした議論をすれば、すぐに理解し合えることだと思う。

 

本日(2013年3月4日)、黒田日銀総裁候補が国会で所信を述べられていたが、黒田氏の議論もバーナンキ議長と通じるものがあると思う。日銀は、市場にもはや国境がなくなってきている以上、諸外国のエコノミストと十分な議論をしていく必要がある。黒田氏のような国際的なエコノミストに、プロフェッショナルな対外的な発信や議論を大いに期待したいと思う。

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