集団的自衛権の代表的な例として第二次世界大戦後にできた北体制条約機構(NATO)がある。戦後、二度と悲惨な戦争を繰り返さないために、「アメリカを引き込み、ロシアを締め出し、ドイツを抑え込む」という考え方のもとにアメリカと西側主要国とで発足し、現在28か国が加盟している。

これらの加盟国は集団的安全保障体制構築に加えて、域内いずれかの国が攻撃された場合、共同で応戦・参戦する集団的自衛権発動の義務を負っている。

 

NATOの集団的自衛権と、日本で取り上げられた集団的自衛権とはどこがどう違うのだろうか。

1つには加盟国の数の違いだろう。ヨーロッパでは28ヶ国、日本では想定されるのはアメリカのみ。アメリカとは、日米安全保障条約があり、数多くの日本の基地の提供と、思いやり予算とで日本の国防に関するいわば保険をかけている状態にある。

日本が攻撃をされた時、一緒に戦ってくれそうなのは、安保条約に従ってアメリカ。それは日本が集団的自衛権の発動を条件付きにして可能にしたからではない。これまでの安保条約に従って安保条約を守ることからきているはずだ。

それでは何のための安全保障法制の改正であったのか意味がよくわからない。

日本本土を守るために必要なのは日米安保条約の誠実な履行であり、本土から離れても行う集団的自衛権の問題ではないように考えられるのだが。

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