消費税の増税が実施されると、税の構造はどのように変わるのだろうか。
前のエッセイに書いたように、価格弾力性の低いものは価格に上乗せされる。電気、ガス、水道、電話といった公共料金やJR 地下鉄等の運賃等は、消費税分を上乗せして消費者に請求しても誰もそれを拒むことはできないだろう。
逆に価格弾力性の高いもの、たとえばスーパーやコンビニ、外食産業、コンサートのチケット等競争にさらされている業種においては価格への転嫁が進みにくく企業側が増税分を事実上負担せざるを得ないことにもなろう。

 

 

庶民は生活インフラにかかる公共料金は一斉に上がり、激しい価格競争にかかっている商品は価格転嫁しにくいため、利益率が相当程度下落する恐れは否定できない。そうした中にあって、経済成長が鈍化することも容易に想定されるところであり、経済全体に対する懸念は大きい。

 

 

ただ、この税制の変更による利点を指摘するとすれば、法人税や所得税のような直接税で取りきれない税収を間接税によって徴収することであろう。現在約7割の法人は欠損法人であり法人税を払っていない。これに対し税務調査での大きな改善を図っていくことは難しい。こうした現実の中で税を免れている法人に対し、消費税で大きな網をかけていくことは税の公平を確保する上では意味のあることかとも思料される。

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