アメリカには消費税はないが、sales tax (売上税)という地方税がある。
税率は州やカウンティでバラバラだ。例えば、ワシントンDCでは6%、川を渡った隣接のヴァージニアでは5%だ。ニューヨーク州では8.48%、ニューハンプシャーやオレゴン、モンタナ州では売上税はかからない。
売上税は、レシートに○%、いくら、と表示されているので、日本の消費税と似ているように見えるが、売上税を払っているのは最終消費者であって、再販目的で仕入れる場合は売上税を支払う必要はなく、日本の消費税とは大きく異なっている。

 

 

アメリカの消費税導入に関する議論は、大阪経済大学経営学部客員教授 岩本沙弓氏によれば、アメリカ議会において過去何十年にもわたって行われてきた(プレジデント9月16日配信)という。
米国財務省の報告書によれば、消費税は売上にかかるため、赤字企業でも支払いの義務が生じるが、「たとえどんなに効率的で革新的なビジネスであっても、収益構造が確立するまではある程度の時間がかかる」とし、さらに仮に赤字の繰越機能付きの法人税をなくし付加価値税を導入することは「急激な景気後退局面では、たとえ効率的な企業であったとしても単に一般需要が落ち込んだという理由だけで多くの企業が赤字企業になってしまう」としている。

 

 

日本の場合、全法人の約70%が欠損法人だ。最終利益が出ていなくても8-10%の消費税がかかるということは日本の中小企業にとってどういう結果を招くことになるのだろうか。担税力もキャッシュフローもないところから、どのようにして消費税を捻出するのか、アメリカの議論も十分参考にしながら、よく検討してみる必要がある。

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