アメリカの選挙はよくできている、4年に一回の大統領選挙は、社会を挙げ、マスメディアを挙げての最大のイベントとなる。どんな人でもテレビや新聞等を通じ、何が争点となり、何が国民の生活にとって重要か明確な判断材料が示され、マスメディアの取材や全国のキャンペーン等を通じ、国民に対する国を挙げての政治教育が行われることになる。

そういった大々的なキャンペーンやプロパガンダを通じて、国民は経済、税制、軍事、外交、教育、医療、保険、年金等々、様々な分野における共和・民主両党の違いを明確に知ることができるのだ。

さらに大統領の任期途中2年を経たところで中間選挙が行われ、上院の3分の1、および下院の全員が改選される。中間選挙は2年たった大統領の信任を問われるものであり、今月初めに行われた中間選挙ではオバマ大統領は大変厳しい結果を受けたことになる。

 

これに対し、日本の衆議院選挙は内閣総理大臣による解散によるものがほとんどであり、その際、主権者である国民に何を問おうとしているのかその争点が極めて不明確だ。

例えば、アベノミクスが争点といっても、金融緩和なのか、財政出動なのか、規制緩和なのか漠然としすぎていてわからない。消費税が争点といっても、増税が良かったのか、10パーセントを延期したことを問うのか、延期した後に景気弾力条項をなくすことへの信認を取ろうとするのか、国民に問いかけていることが何かまったく明確でない。まして、集団的自衛権や外交問題等についても選挙で勝ちさえすればすべて信任を得たと言えるのだろうか。

今回の選挙には、このように何のための選挙なのか理解できず、多くの批判が寄せられている。政治に対する不信が全く払しょくされていない状況の中、野党の力が見えにくいタイミングに頼って、争点のわからない選挙をしていくことは主権者である国民からすれば、極めて理解しにくいところだ。

日本の選挙制度は、アメリカの選挙制度とかなり違っており、もっと見直していく必要があるのではないだろうか。

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