2012年7月2日私が記載した、「消費税増税に関する議論」にあるように、日本においては世界一のデフレが進行中だ。このような状況の中においては、消費税の負担は消費者に転嫁することは極めて難しい。

かつて3%の消費税が導入された時、また、3%から5%に消費税率が上げられた時、消費税の負担が生産者側ではなく、消費者側に転嫁されるように様々な工夫がなされた。つまり消費税が消費価格に転嫁されるよう、外税の価格表示が奨励され、世の中全体としてもそのようなことが受け入れられるよう、マスコミ等においてもそのような動きが支持される状況にあった。

しかし、現状の価格表示においては必ずしも外税表示が定着しているとも言えず、このデフレ状況下においては、多くの業種において消費者に消費税が転嫁されるのは大変難しい状況にあると言わざるを得ない。
現在、モノの価格はインターネットを通じてすべてガラス張りによく見ることができる。出張の際に泊まるホテルの価格でも、インターネットショッピングやオークションの価格でも、最安値がほとんどすべての商品で見ることができ、何が最安値なのかインターネットの中で容易に確認することができる。そうした状況の中にあっては消費税をそのまま消費者に転嫁することは大変に難しい。消費者はただ単純に消費者に転嫁せず企業努力の中で価格の上昇を吸収する生産者から商品を買うことを選択するにすぎないからだ。

私は財務省の副大臣であった現野田総理大臣と食事会に同席することがあって、この点を直接質問させていただいたことがある。当時の野田副大臣は「そうしたデフレの進行が強い時には消費税の増税を行うべきではないのでしょうね。」と答えられた。
今、この大変デフレスパイラルが厳しい日本経済の中にあって、野田総理はこの問題をどう捉えておられるのか再度お聞きしてみたいと思うところである。

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